2023.1.16 健康・美容
2023年の花粉 ~今年の花粉の「増加」と「対策」について知ろう!~
●はじめに
くしゃみと鼻水が止まらない……目がかゆい……ゴミ箱がティッシュの山……。
そんな場面が、2023年は2022年より増える可能性があります。
今回は、2023年の日本での花粉症について解説します。ご自身が花粉症にお悩みのママさん・パパさん、お子さんが花粉症になられている方、これからご自身かお子さんが花粉症にならないか心配なママさん・パパさん……そうした方々にとって役立つ知識をご紹介します。
●ほとんどの地域で花粉が増える⁉
2023年の日本におけるスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、次のように予測されています。
◎東北・北陸…………2022年春より、やや多い (1・1倍)
◎九州…………………2022年春より、やや多い (1・4倍)
◎中国…………………2022年春より、多い (1・5倍)
◎四国…………………2022年春より、非常に多い(2・7倍)
◎近畿・関東甲信……2022年春より、非常に多い(2・4倍)
◎東海…………………2022年春より、多い (1・9倍)
全国的に増える可能性があるようです。(北海道を除く)
では、なぜ増えるのでしょうか? その原因を次の章で解説していきます。
●花粉増加の原因は「太陽」と「たくわえ」
花粉を増やす原因として考えられているのは、主に次の2つです。
①日照時間と気温
2022年の夏は日照の時間が平年より長く、たっぷりと太陽の光が地上に降り注ぎました。また、全国的に平均気温が高くなりました。
日照時間が長いほど、気温が高いほど、花粉を飛散させる樹木の雄花(おばな)は光合成がさかんになります。それにより雄花は生育が活発化し、より花粉をたくわえやすい状態になりました。
②エネルギーのたくわえ
2022年は、花粉の飛散量が全国的に少なかったため、スギの木に花粉をつくるエネルギーがたくわえられている地域も多いです。
「長い日照」と「高い気温」で雄花が元気になったため、花粉がつくられやすい。しかも、まだ木々に花粉をつくる余力がある……。このような理由から、来年の春は花粉が増えやすいのではないかと考えられます。
●花粉症対策は何がある?
この章では、具体的な花粉症対策をご紹介します。
それは、「手洗い・うがい・マスク着用」の3つです。
この3つは、新型コロナウイルス対策で習慣化している人も多いと思います。
習慣化することによって、コロナと花粉症の対策を同時にできるかもしれません。
手洗いは、手に付いた花粉を洗い流す効果が期待できます。
うがいは、喉に付いた花粉を洗い流し、くしゃみや鼻水などを軽減する効果があります。
さらに、「マスク着用」は、吸い込む花粉の量を約1/3~1/6に減らして、鼻の症状を和らげる効果があると期待されています。
また、福井大学のアンケート調査によると、同県内の児童は、コロナ拡大によりマスク着用が習慣となったことで、花粉症の発症率が半分程度に減ったそうです。
「手洗い・うがい・マスク着用」は、3つ同時に行うことで、より大きな効果が得られるかもしれません。
おまけ対策 ●「洗顔」も花粉症対策に役立つ!
上記の花粉症対策3つに加えて、「洗顔」を行うと、より効果的です。
外出を終えて帰宅したとき、手洗い・うがいに加え、洗顔もすることで顔に付いた花粉を落とします。メガネやマスクを使う人でも、顔全体をガードできるわけではないので、その欠点を洗顔でおぎなうというわけです。
●おわりに
先ほどの章でご紹介した対策も、「絶対に予防できる」とは限りませんし、対策を取ること自体を忘れてしまうときもあるかもしれません。
それで花粉症になり、耐えがたいほどの症状が出てきた場合は、耳鼻咽喉科、アレルギー科、お子さんなら小児科を受診し、必要であれば薬を処方してもらいましょう。