2021.9.28 子育て
あらゆる本を検索できる「Webcat Plus」とは?
コロナ禍で、遠出が出来ない分、読書をする時間が増えた方が多いかと思います。
さて、突然ですが、ママさん、パパさんは、ご自身が幼いころに大人に読んでもらって楽しかった絵本の内容やキーワードを覚えていたりすることはありませんか?
しかし、久しぶりに読みたいと思ったとき
「文中のキーワードやあらすじを少しだけ覚えているが、本の題名を忘れてしまった」
ということもあるかと思います。こうなると図書館の検索端末で探すのが少々大変かもしれませんよね。
もし探すことができれば、時を超えて、その絵本をお子さんにも読んであげられるということもできるかもしれません。
今回の記事では、そういった場合にも強力な検索力で探し出してくれる「Webcat Plus」という書籍検索データベースについてご説明いたします。
1、「Webcat Plus」とは
①「Webcat Plus」について
「Webcat Plus」とは、
「大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所(以下NIIと表記)」が提供している本の類推検索ができるサービスです。インターネット上で誰でも無料で検索できます。
学術分野には「情報学」という新しい分野があります。
NIIは、この分野で「未来価値創成」を使命とする国内唯一の学術総合研究所という役割を担っています。
②「Webcat Plus」の特長
約1900万件の「本」(図書、雑誌、CD、DVD等)、約150万件の「作品」(「本」に掲載された著作、作品、論文、楽曲など)、約600万件もの「人物」(「本」の著作者として現れる人物、団体、組織やウィキペディアの人物項目)のデータが検索可能です。
(※件数は常に変化すると思いますので、気になった方は改めて調べてみることをおススメします)
Webcat Plusには、一般的な検索機のような入力したキーワードと同じキーワードが書かれた本を探す「一致検索」機能だけでなく、「連想検索」機能と呼ばれる「入力された文章に似た内容の本を探す」機能が搭載されています。
また、検索結果での表紙画像の表示や、本・作品・人物などの情報を整理して一時的に保存するための「書棚」機能等が実装されています。
2. 活用方法
①絵本の検索
「Webcat Plus」の強みは、上記でも少しご紹介した「連想検索」です。
うろ覚えなキーワードを検索すると、関連性がある書籍が一覧で表示されることです。
たとえば、試しに「くま 電車 運転士」という三つのキーワードを検索してみて頂きたいです。
一見すると何の関連性も認められないようなキーワードを列挙して検索しても、検索結果が表示されます。
これほどまでの高性能な検索機能を備えているのならば、
自分が子供のころに読んでもらって心が躍った一冊にたどり着くことが出来るかもしれません。
②子供の興味からキーワードを検索
ママさん、パパさんは、日頃お子さんとの会話を通して、
「この子は車に興味を持っているのかな?」
「お菓子作りに興味を持っているのかな?」
といった、お子さんとの会話の中での登場回数が多い単語に気が付いておられるかと思います。
しかし「この子が興味をもつ内容の本に心当たりがあるけど、本を探す時間は無い」ということもありますよね。
そういったとき、この「Webcat Plus」で一度検索をしてみて、うろ覚えの記憶をもとに大まかに探すという手があります。
もしかしたら、検索結果を見て「あ、この本だ!」ということで過去の記憶につながるかもしれません。
このようにWebcat Plusは
「ママさん、パパさん自身が昔家族に読んでもらって嬉しかった本」も
「お子さんの興味と関心が向いている方向の本」も、どちらも検索することが出来るので非常に便利です。
余談ですが、Webcat Plusは江戸時代の文献にまで遡って検索することが出来ます。
これは、例えばお子さんが「お医者さんになりたい!」と言っていたならば「昔はどんな病気が流行っていたのだろうね」とお子さんと一緒に探す…ということにも活躍しそうですね。
まとめ
絵本は、長きに渡って親しまれるものですよね。
「はらぺこあおむし」という絵本も長く愛されてきた作品の一つです。この本は、小さいころに読んだ記憶のある方や印象的な表紙でご存じの方も多いかもしれませんがこの作者の、エリック・カール氏が今年ご逝去なさいました。
世界的な名作絵本作者として多くの作品を残し、「はらぺこあおむし」はなんと2019年で50周年を迎えるほどでした。
たとえ作者が天寿を全うしたとしても、素晴らしい作品そのものは読み継がれていきます。
情趣に富んだ作品が脈々と読み継がれていくためにも、「Webcat Plus」のような高性能な書籍検索システムのさらなる進化に期待したいものですね。