2021.5.20 子育て
コーヒーの美味しい淹れ方_サイフォン編
●はじめに
コーヒーには様々な淹れ方があります。その1つに、サイフォン式という方法があることをご存じですか? コーヒーサイフォンというガラス器具を使った淹れ方のことです。
サイフォン……iPhoneに似たクールな響きですが、もちろん、器具や方法も魅力的です! 今回その魅力をたっぷりとご紹介します。
●サイフォン式とは
サイフォン式は、ざっくり言うと、コーヒーサイフォンを使い、水蒸気や気圧を利用してコーヒーを抽出する方法です。フラスコなどの器具や物理の原理などを使うため、理科の実験を思わせるところが特徴です。
サイフォン式は、コーヒー粉をお湯に浸して蒸らすことで抽出します。「浸漬法(しんしほう)」と呼ばれる方法です。
●サイフォン式をおすすめする理由
サイフォンをおすすめするのは、次のような魅力があるからです。
1 いつ誰が淹れても同じ味になること
他の方法である「ドリップ」の方式の場合は、お湯を注ぐタイミング、お湯を入れる早さによって味に違いが出ます。
しかし、サイフォン式の場合は、やり方さえ守れば誤差が出なくて済むという所がおすすめポイントです。
2 ロマン、おしゃれ
フラスコ、ロートなどが科学実験の器具を思わせるためロマンがあり、おしゃれでカッコよく見えます。器具そのものがインテリアにもなります。形状が美しいフラスコと、ビーカーにも見えるロートが縦に繋がっている姿は、芸術品と実験器具が融合したような雰囲気を放っています。
3 温度が一定になる
淹れ方の特性上、高温に限定されます。誰でも一定の温度で淹れることが出来るので、いつでも同じクオリティーのコーヒーに仕上がります。
●注意点
もちろん、注意点もあります。
1 火を使うこと
サイフォンは、アルコールランプを使う場合に火が必要なため、危険です。火傷をすれば、まずいコーヒーが出来ることよりもつらいですよね。
2 温度の限定
他の方法である「ドリップ」は、好みの温度に調整することが出来ますが、サイフォン式は出来ません。「高温に限定されること」は、メリットでありデメリットでもあるのです。
●サイフォンの淹れ方と原理
《用意するもの》
・サイフォン器具一式(ロート、フラスコ、ろ過機)
・アルコールランプ
・布フィルター
・ろ過機
・コーヒーの粉(1杯につき12g)
・お湯(1杯につき150ml)
サイフォンの器具は、上部のガラスをロート、下部をフラスコといいます。
1 まず、コーヒーの粉が下に落ちないようにロートに布フィルターをセットし、コーヒーの粉をいれます。フラスコにはお湯を入れます。
2 お湯の入ったフラスコをアルコールランプで熱すると、お湯は沸騰し、水蒸気になって体積が膨張します。そこにロートを嵌めてフラスコの上部を塞ぐと、膨張した水蒸気によってフラスコ内の気圧が大きくなります。
3 すると水蒸気になって増えた体積分の量のお湯がロートの筒を通ってコーヒー粉のある上部へ押しやられて移動します。
4 上がってきたお湯にコーヒー粉が漬かり、竹ベラで混ぜる(攪拌)ことでコーヒーが抽出されます。
5 その状態で1分待ったら、再度竹ベラで攪拌し、火を外します。
6 フラスコ内の温度が下がり、水蒸気の体積が減ることで、抽出されたコーヒーの液体が再びフラスコに移動します。
カップに注いでおいしいコーヒーの完成です。
ここでは全体の流れを分かりやすくシンプルにして説明しました。
実際にやってみるときは更に詳しい入れ方も調べてみることをおすすめします。
●おわりに
いかがでしたか? サイフォンは器具が透明で、コーヒーが出来上がっていく様子をはっきり見ることが出来るため、誰かが淹れる様子をそばで見ているだけの人も楽しめます。器具は、各メーカーが様々なタイプのものを販売しており、選ぶ楽しみもあります。是非、一度おためしください。