2018.12.6 妊活
プレママのための睡眠講座~よい睡眠をとるために大切なこと~
睡眠には身体を回復させる働きがあります。
妊活中の睡眠不足は不妊につながるのでは、と不安に思う方も
いらっしゃるかもしれません。今回は、妊活にとって睡眠が大事な理由と
質の良い睡眠をとるために気をつけたいことなどを解説していきます。
妊活中の睡眠が大事な理由
身体の疲れをとり、ストレスを解消する
身体をつくったり修復したりするために重要な成長ホルモンの大半は、
眠り始めて最初の90分の深い眠りのときに分泌されます。また、眠っている間に
訪れるノンレム睡眠には、大脳を休ませ回復させる働きがあります。質の良い
睡眠をしっかりとることが、身体と脳を回復させ、ストレス解消につながります。
自律神経が整い、血流が改善する
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があり、二つのバランスが整うことで
正常に働きます。睡眠時に優位になる副交感神経には、身体をリラックスさせる
効果があります。自律神経には体温を調整する働きがあるため、バランスが
乱れてしまうと冷えを招き、血流が悪化します。骨盤内の血流が悪くなると
子宮や卵巣の臓器の働きが悪くなり、妊娠しにくくなる恐れがあります。
質の良い睡眠をとって、自律神経を整えましょう。
メラトニンが活性酸素を抑制する
適度な活性酸素には、生殖機能を正常に維持するための機能がありますが、
過剰になると生殖機能に異常が起こる恐れがあります。
睡眠と深い関係があるメラトニンには、活性酸素を抑制する抗酸化作用があると
いわれています。卵子や精子の質を保つために男性も女性も適切な睡眠をとることが
望ましいといえます。
女性ホルモンの分泌を整える
眠っている間に分泌される成長ホルモンには、他のホルモンの分泌を促す働きがあり、
女性ホルモンの一種のエストロゲンの分泌にも影響するといわれています。
質の良い睡眠をとって、女性ホルモンの分泌を整えましょう。
妊活中に望ましい睡眠時間と眠る時間帯は?
22時~2時までが睡眠のゴールデンタイムとする説がありますが、
最近の研究では、成長ホルモンは時間帯で分泌されるのではなく、眠り始めて
3時間ごろまでに訪れる深い眠りのときに分泌されるとわかっています。
すっきりと目覚められる睡眠時間には個人差がありますが、身体と脳を
休めるためにも十分な睡眠時間は必要です。自分にとって快適な睡眠時間を
見つけ、遅くともその日のうちには就寝するよう心がけましょう。
質の良い睡眠をとるために気をつけたいこと
寝つきの悪い方は、以下のポイントをチェックしてみましょう。
① 寝具を見直そう
② 日中に適度な運動をしよう
③ しっかりと朝食をとろう
④ 朝は明るく、夜は暗くして過ごそう
⑤ 就寝の2~3時間前に入浴しよう
⑥ 就寝前のカフェイン・アルコール摂取を避けよう
眠れないときの対処法
妊活中はいろいろ考えてしまい眠れないときもあると思います。
そんな時に効果的な方法を教えます。
・深呼吸を繰り返す
おへその下の丹田を意識して行うとより気持ちが落ち着きます。
・布団の上でストレッチをする
寝たままでもよいので、軽くストレッチしてみましょう。筋肉が緩んでくると
心も緩み、リラックスできます。
・リラックスできる音楽を聴く
自分が心地よく感じる音楽を静かに流します。音楽に意識を傾けて不安なことや
イライラすることを考えないようにしましょう。
・思い切って布団から出る
どうしても眠れないときは、寝室を出て環境を変えてみましょう。
温かいミルクを飲んだり、本を読んだりするうちに眠気を感じたら布団に戻ります。
・「眠れなくても大丈夫」と思う
早く眠ろうとあせりすぎると、ますます眠りから遠ざかってしまいます。
眠れなくてもまあいっかと軽く考えておきましょう。
まとめ
健康的な生活を送るために質の良い睡眠をとることはとても大切です。特に妊活中は
女性だけでなく男性も睡眠の質を高めることが重要になってきます。妊娠を目指す
20~40代の方は忙しくて不規則な生活になりがちですが、睡眠時間を確保することは
不妊の原因になるストレスの解消にもつながります。生活習慣を見直すとともに、
パートナーと一緒に妊娠しやすい身体作りを目指しましょう。